TAMの家づくり

住まいづくりを楽しむ、住まいを楽しむ

DIYインタビュー

建築家紹介センターという、九州の仲里さんがつくる、住まい手とつくり手をつなぐ紹介サイトがあり以前からお付き合いがある。

 

今回はDIYインタービューです。

仲里さんの了解をえてブログに転載しました。

 

テーマは住まいづくりを楽しむDIYです。

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DIYとは何ですか?
 
私どもの提案するDIYは住まいづくりを楽しむDIYです。その上でコスト軽減にもなればと思います。
 
設計者としては、住まいをより知って、長持ちするように面倒を見てもらいたいという気持ちなので、設計打合せや現場説明にも出来るだけ時間をいただいています。
 
その上で、楽しんで出来ることがあればDIYをおすすめします。
それは、機器・材料選び参加だけでなく施工参加となります。
 
登記は図面のお手伝いをし、後は自分たちでやってみることをおすすめしています。
 
貴社がDIYを手がけたきっかけがありましたら教えて下さい。
 
設計を始めた30年前はほとんどがお任せでした。
設計提案をし、機器はカタログ、仕上はサンプルの切端をお見せしご了解を受けていました。
 
機器・材料のショールームが出来始めて出来るだけご案内するようにしました。
10年ほど前に当時陶芸がご趣味のクライアントさんに、手洗器をつくってみませんかというお願いをしたところ、表札もとなり、壁(施工はほんの一部です。)も塗りましょうかとなりました。
 
その次の現場では、使う材料も見ましょうということで材木市場、石切り場廻りとなりました。
 
8年前の自邸では塗装工事、外構工事、造園工事、登記などを行いました。そして、ほとんど毎日現場に顔を出しました。
自邸での外部木製建具、機器などのメンテナンスのDIYは、住まいづくりの考え方に役立っています。
 
それから、壁塗などをイベントとし、機器・材料選びを出来るだけコーディネートするようになりました。
私どもとご縁のあるクライアントさんはちょっとした住まいづくりを楽しむDIYがお好きです。
 
ご心配は夢見る住まいに自分たちの手が入って違和感が生じないかということです。
そのへんは、上手くあんばいをしています。 

 

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OUR CABIN OUR DIYDIYしたのはどの範囲でしょうか?
 
「OUR CABIN OUR DIY」は富士山十里木高原につくった、私どもの山小屋です。
 
亡き義父の土地に、予算を決め出来ることは自分たちで楽しく行う。 地元職人さんたちと楽しくつくる。
小さいからなんとかなると気楽に始めた住まいづくりです。
 
DIYは職種で言えば塗装、シーリング工事です。
現場監理ついでに出来る工事でコストを軽減出来ます。
 
表示登記、保存登記も行いました。
敷地の下草刈り、樹木の枝払い、外壁塗装は家族4人総出で行いました。
内部塗装やシーリングはパートナーと2人です。
 
自分たちでは出来ないこと、任せた方が良いところは職人さんにお願いしました。
楽しめる範囲が適当です。
 
また、住まいは建物が出来て完成ではありません。
内部のちょっとした造作はDIYでつくっています。
また、メンテナンスはある程度、自分たちで出来るようなかたちとしています。
 
庭造り、バーベキュー、陶芸炉づくりなど楽しみは沢山あります。
計画からの出来事をホームページのブログに書いています。是非ご覧ください。

 

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DIYするために設計上、工夫した点を教えて下さい。
 
住まいづくりを楽しむDIYでは、クライアントさんの楽しく出来ることや範囲を十分考えます。
どんなことが出来るかを話し合い計画をたてます。
専門的な作業では職人さんに注意事項や手ほどきを受けるようにしています。
 
壁塗イベントをよく行いますが、DIYが容易な材料を使用します。
子供たちも楽しめるように害のないもの、刺激のないものを使用します。
壁にサインをし手形をとって終了です。
 
インテリアや造園のご相談もお受けするのですが、都内の住まいづくりでの庭木を見て撰ぶツアーは好評です。
場所は深大寺です。生産者さんの茅葺きのお住まいに集合し、造園屋さんの案内で植木畑(樹林)を散策し説明を受けながら選定します。
食事時ならば深大寺蕎麦で終了となります。 

 

初めての方でも建物の一部分をDIYすることは可能ですか?
 
出来ることはあると思います。
 
他の工事の支障になる場合があるので設計者(施工者)と十分に話し合って下さい。
塗装工事でコスト軽減をお考えの場合は、加工前に塗装を行えば工事の支障は考えずに済み、程度の良い塗装となります。
 
我が家の186枚のシナ合板の塗装は材木屋さんの倉庫を借りて塗装しました。
デッキ材も加工前に塗装しました。
材木屋さんで行ったのでそこに置いておけば現場に届けてくれました。
 
機器・材料支給もあります。
現在の施工者はある程度理解があります。
 
支給となり手間が増えなければ、あまり問題ないという考えだと思います。
そこでの経費は少ないということです。
 
手間がかかればご請求となります。
職人さんの手間は高額なので十分ご注意下さい。