TAMの家づくり

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改修工事を考える-断熱

改修工事を考える場合、現況を調査した総合的な設計が必要です。

構造・劣化・防火・断熱・バリアフリーなどはとても重要です。

 

断熱性能は、1999年の断熱基準改定で天井で180mm、1992年改訂時で85mm、1980年制定時は40mmです。

基準通りの仕様では40年前の住宅の断熱性能は現在の2割強、24年前まで5割弱です。

個々の部屋は暖房機により温まるので断熱の意識は少ないのですが、無暖房室との温度差によるヒートショックによる健康被害は避けなくてはなりません。

そのために、省エネ効果だけでなく住まい全体が保温される断熱が重要です。

 

断熱改修工事の事例を紹介します。

築42年の木造一戸建て住宅の改修です。

母の介護が終わり、一人になった住まいの外部を塗り替えたいという相談でした。

都内なので転居も進めましたが10年したら考えるということで、予算を踏まえた改修で相談を受けることになりました。

 

断熱は床・壁・天井・窓の対応を考えます。

断熱は天井・床共に50mmで一部脱落等があるため費用を提示し改修をお勧めしました。

壁は50mmですが対応の困難さをご説明し現状のまま、

窓はアルミサッシシングルガラスですが日常雨戸、厚手カーテンを常に閉めるので費用を考慮し現状のままとしました。

 

作業性と施工性能を考え発泡ウレタン断熱としました。

1階床52㎡吹付厚80mm、2階天井55㎡吹付厚150mmです。

床下は木部断熱によるシロアリ被害を避けるため防蟻処理を行っております。

費用(税別)は断熱工事で50万、断熱材撤去処分・防蟻処理で17万、作業口施工で3万

他業者経費、消費税です。

 

これから寒い時期となるため、どのような感想を持たれるか楽しみです。

 

床下断熱の脱落(点検口/床下収納庫からの状況)、洗面所下断熱なし(作業口から確認)

床下防蟻工事前

床下防腐・防カビ、防蟻工事後(防蟻:ハクチサンFL、防腐・防カビ:マニレットTD-2040)

床下断熱工事(アクアフォーム)/隙間をつくらない

作業口断熱(発泡ポリスチレン板)

床下収納庫断熱(発泡ポリスチレン板)

小屋裏断熱材欠損(点検口からの状況)

小屋裏の隙間だらけの断熱状況(作業口から小屋裏に入り確認)

小屋裏断熱工事(アクアフォーム)/隙間をつくらない

作業口断熱(発泡ポリスチレン板)